飯能百景 41

加治神社寛永19年石燈籠

この中山にある加治神社の石燈籠は、もと智観寺境内の丹生明神社にありましたが、明治の中ごろ加治神祉に合祀されたとき社殿とともに、ここに移されたものです。

この神社の階段の両側に2対、段上社前に1対の計6基が献納され、いずれも高さ175㌢㍍の花岡岩でつくられ、火袋の障子、中台の一部が多少かけていますが、旧形を保っています。

神仏に燈籠を献ずる目的は報恩、菩堤、逆修、繁栄などのためといわれています。石は花岡岩、安山岩、疑灰岩、大理石など多くの種類があります。また、燈籠の名称は、上の方から宝珠、笠、火袋、中台、竿、基礎となっています。

なお、丹生明神は、高野山の丹生明神を中山家が古く勧請したもので、代々尊崇された社です。石燈籠は素朴ながら室町から桃山の姿をとどめ江戸初期、過渡時代の美しさを示すものといえます。

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